弁護士大増員時代のホームページ活用と法律事務所生き残りのポイント
もともと弁護士は待ちの営業が最も適している業種の1つです。
理由として2つ挙げることができます
- 弁護士が置かれている状況は、品位という言葉に一言で表せられるように現在でも積極的にプッシュ型の販促ツールを活用する環境にないこと
- 検索エンジンの進化によりインターネットが困った時の問題解決ツールとして定着したこと
待ちの営業を実践していくとWebマーケティングの実践が最も効率的であるという認識に落ち着きます。
弁護士のホームページは基本的に情報提供+問題解決スキーム例の提示+法律相談受付というサイト構成になります。何らかの問題を抱えた依頼者の方が解決に向けた一次情報を探しながらホームページを閲覧していきますが、その中に法律事務所様のホームページが含まれるという構図です。すでに弁護士に依頼することを決めていて、弁護士を選択するためにインターネットを利用する場合もございます。
最近ではスマートフォンやタブレットという移動時に持ち運べるデバイスの普及で、困ったらインターネットというシーンはさらに増加していますが、依頼者の方が困った時の問題解決ツールとして利用されているインターネット上に適切な情報提供をし、皆さんの法律事務所様が顧客層としている方が何らかの困りごとを抱えた時、タイムリーに皆さんの事務所のホームページを見てもらい、問題解決のために法律相談の申し込みが持続的に入るしくみづくりが法律事務所のWebマーケティングです。
Webマーケティングの中心は「集客の最適化」、「Webサイトの最適化」
ホームページは皆さんの法律事務所様が顧客層としている方から困った時にタイムリーに相談を受け付けるしくみづくりをめざし、SEO対策・リスティング広告・ネット広告の適切な実施、ホームページでの提供情報の内容・法律相談受付のしくみのブラッシュアップを繰り返すことになります。
※当社には仕事を取る意味での営業は在籍しておりません。Webマーケティングという言葉が定着する前から、一貫して待ちの営業を突き詰めてきた歴史がございます。コア業域を絞り、そこに経営資源を投入し、実績を作りながらサービスの質を上げていく。自社のブランディングに関係のない業務、下請け業務は受任しない。このことを守って現在の当社がございます。
Webマーケティングとブランディングは切り離して考えられません
Webマーケティングの中心は「集客の最適化」、「Webサイトの最適化」ですが、並行してブランディングが必要になります。ブランド構築のためのすべての作業を通じて他の事務所ではなく皆さんの事務所に相談してもらう優位性を確立し、高い訴求力で、競合の法律事務所様に対して優位に立つことを目指します。
当社の強みはこの2つの要素を合わせて提供できる点にあります。
市場との対話
インターネットの普及がもたらした情報化社会では現状のサービスのまま留まる姿勢を捨て、進化すべきイメージを固め、それにふさわしいサービスを創造して、そこに情報価値を持たせる発想が必要です。ブランディングは差別化を行い、市場と対話し続け、それに応えていくことの繰り返しです。
依頼者の方が皆さんの事務所に触れた時に想起してほしいアイデンティティをデザインして打ち出し、どのような差別化で市場と対話していくのかという仮説を立てるというところから始まります。
仮説からブランディングへ進んだ時に重要なのは弁護士の方が何を感じるかということです。他の専門家などからの紹介などで依頼者の方と、皆さんのデザインしたアイデンティティとアピールした差別化要素で市場から直接たどり着いたお客さんとでは持つ情報量が全く違います。必ず選んでくれた理由があるはずですので自分なりに消化して周りのアドバイスを受けながら体系化してく作業も重要です。Webマーケティングの「集客の最適化」、「Webサイトの最適化」においてはネット上にプログラム的に残る情報の他に弁護士の方から吸い上げる情報が不可欠ですので面談のデータをマーケティングに活用するフォーマットなどを初期の段階で決めることが必要です。
まとめ
皆さんの事務所が顧客層としている方が何らかの困りごとを抱えた時、タイムリーに皆さんの事務所のホームページを見てもらい、問題解決のために法律相談の申し込みが持続的に入る仕組み作りが法律事務所様のWebマーケティングです。導入にあたり検討すべき重要事項をまとめました。
- どのような層を顧客層とするのか
- この顧客層がインターネットを通じてどのような情報を取得しようとしているのか
- どのような法律相談のしくみで対応するのか
- 依頼者の方が皆さんの事務所に触れた時に想起してほしいアイデンティティは何なのか
- 事務所の差別化は何なのか
- 進化すべきイメージを固め、それにふさわしいサービスを創造し、市場と対話しながら変化できるか
この中でも、法律相談のしくみはテクニカルな面で最も重要な点です。
最近では無料法律相談をされる法律事務所様も随分増えましたが、ナイター、土日祝日、当日相談などの対応と合わせて運用することは、重要なポイントです。そもそもホームページは面談の予約を受けるためのツールだとお考えいただき、事務所運営が軌道に乗った後も続けていただきたいと思います。